GRA の「企画ノート」です

NPO法人GRAが、企画案や作成中の文章などを公開し、広く意見や提案も募集するページです

ZAKT の “Z” は “人材育成” 、ZAKT計画(その2)

ZAKTの“Z”は“人材育成” 』

 

ZAKTのアルファベット文字はそれぞれがある言葉の頭文字です。
最初の文字“Z”は“人材育成”で、“A”は“安全”、“K”は“交流”を示し、最後の
T”は“楽しさ”で、大切な項目の順に並べて“ ZAKT ”です。
 

f:id:youkaidaimaou:20180129215010j:plain

『 “環境つくりライダー”の育成

では、ZAKT計画でどんな人材の育成を目指しているかと言えば、“環境つくりライダー”の育成です。

“環境つくりライダー”とは、“いつまでも、楽しく、安全なオートバイライフ環境”を積極的につくる意識と行動力を備えた人の事です。

“いつまでも、楽しく、安全なオートバイライフ環境”は、どんなライダーにとっても大切なものですが、実際には身勝手な振る舞いのライダーは多く、家族や勤務先など社会からの理解は高くなく、決して良い環境とは言えません。
この環境を良くしていく事こそ、他の誰かに頼る事ではなく、ライダー一人ひとりが自覚を持って周囲の人々に積極的に働きかけるべき事であり、そんな責任と行動力を備える人“環境つくりライダー”を育成できるように、開催イベントと公式Webを通じた活動を行ないます。


『 講習会の問題点 』

そんなライダーの責任と行動をサポートするためにオートバイの講習会はあるべきですが、一般的にオートバイ講習会はそれに適した内容にはなっていません。

例えば、“安全”という観点から見た場合、安全な走行にとって運転技術の向上が一番大切な要素ではなく、自身の運転技術のレベルと課題をライダーが正しく認識できる事が最初に必要な要素です。続いて、オートバイの構造とメカニズムの理解を通じて運転している車両の安全レベルを把握する能力の向上が安全な運転には欠かせません。
そして、何よりも一番大切な事は、ライダー自身にその運転によって社会の他の人々に与える安全上のリスクを正しく自覚させる事であるべきです。

しかし、一般的な講習会では運転技術を向上させる事に留まり、車両の安全コンディションの把握方法や周囲の人々への配慮など、安全に欠かせない要素さえも重要視していません。
その為、専用コースを走って運転技術を向上させる“楽しさ”の追及に焦点が集まりやすく、走る事だけを求める常連参加組を生み出すなど、いつまでも安全で楽しいオートバイライフ環境の育成に必要な“環境つくりライダー”を育成できていないのが問題点です。


『 初めは“T”と“K”から 』

では、ZAKT計画でどう人材育成をしていくのか?
企画はまだ練り込み真っ最中ですが、基本的な考えから説明します。

「 人は社会(人)によって人へ育ち、その人によって社会(人)も育つ 」

決して、最初から“Z”(人材育成)だけに焦点を絞るような運営はしません。
最初は、“T”(楽しさ)や“K”(交流)を最大限盛り上げて活用します。
その後に、“T”や“K”を満喫していく為に ライダー自身が出来る事やすべき事に関心を持って行動に移す様に促していきます。それが“Z”(人材育成)の道だと考えます。

それは イベント開催に於いても同様の考えですが、イベントへの参加回数や経験値によって担う役割に差をつけるべきだとも考えています。
つまり、初めて参加するライダーならば“T”(楽しみ)や“K”(交流)に没頭するのは良いのですが、ただそれをずっと続けるのはお断りとします。

開催イベントでの“ZAKT計画”、現段階での「企画案」は下記の通りです。

  1. ケア担当者の設定
    開催イベントに初めて参加する人に活動趣旨やイベント中の注意事項を説明したり、イベント中でその初参加の人のケアする役割を、3回以上参加した人の中で最も参加回数の少ない人が担当します。そして、その説明内容やケアの様子を観て補足説明等を行なうのを次に参加回数が少ない人が担当する、という企画案です。
     
  2. 会話の機会の設定
    ミーティングの時間を設けます。
    少なくとも、開催イベントの最初と最後にはミーティング時間を設けて、単なる連絡や通達時間ではなく、設定したテーマに沿って参加者同士の意見交換を行ないます。
    何かを決定する為のミーティングではなく、テーマに沿った意見交換を繰り返す事で、考えや見識を深める事に繋げていく企画案です。

       *     *     *     *
     

【  GRAの役割と責任  】

先日、とあるサスペンション専門ショップを訪問してきました。

初めての訪問にも関わらず、代表の方は暫く懇談して下さったのですが、その際に お店(法人)が掲げているモットーと GRAのそれと似ている点と違う点の比較が話題になりました。

お店(法人)は 「より安全に」「より快適に」「より楽しく」の三つのテーマが掲げておられ、 GRAのそれと良く似ている事に親近感が溢れましたが、ただ一つ、オートバイライフ環境を守り育てる「人材育成」を GRAが掲げている事に話題が移ったのです。

この違いこそが、私達GRAの活動の特長であり、果たすべき責任だと考えます。

お店(法人)は利益を上げる商売ですから、購入客に対して人材育成というテーマは繋がり難いのは当然です。

同じ事は、上記の オートバイ講習会にも言えます。行政機関やメーカー団体などの機関が直接運営したり、それらの賛助を得た団体が行なっている例が多く、営利活動ではないとは云え、参加者人数は継続的な事業を行なう為の評価項目に入っており、人材育成というテーマは組み込み難いでしょう。

まして、営利目的で行なわれている講習会であれば、尚更、集客人数確保と楽しさ、有益性アピールが最優先になるのは当然です。

私達・GRAは、“ZAKT計画”を通じて、掲げた活動目標へ向けて活動を進めていきますので、どうぞ 今後共に関心や指摘・意見をお寄せ下さい。
  

 

“ ZAKT計画 ”(その1)・・ 2018年の行動計画