【 成果を挙げた初回開催 】
8月11日に開催した『 ライディング・セッティング クリニック 』は、前回開催予定(7月14日)が天候不良によって中止になった為、実質、第一回目の開催となりましたが、参加した人の 熱心さと積極性に助けられ、想定以上の成果を収めた一日になりました。
参加した人の要望・疑問は、「 リア車高の適正な高さ調整方法 」と 「 フロントフォークの整列とターン左右差の確認 」、「 適正なボルト締め付けトルクの確認 」などでしたが、こちらが予想した以上に理解を得て帰宅された様に思えるからです。
【 オートバイと会話して、感じて、考える事の大切さ 】
『 ライディング・セッティング クリニック 』では、学校や講習で見られるような一方的な講義を行なって、言われた事に参加者が従って学ぶという方式を採用しません。
その理由は、“ オートバイと会話して学ぶ ” という事が一番楽しく、最も大切な事だと信じているからです。
ですから、先日(8/11)も、参加者それぞれの要望や疑問に答えを出してくれる “ チェック走行用コース ” を一緒に作成した後、オートバイの基本な調整原理を伝えたた後は、それぞれにチェック走行用コースを走ってオートバイの声を聴く事を繰り返してもらっただけです。
講師やインストラクターが細かく注意や指示をして、受講者はその注意と指示をしっかりと守るという一般的によくある方式は、決してライダーのスキルを向上させる事に繋がらず、それ以上に、オートバイの言う事に耳を傾けず、オートバイの能力を正しく伸ばしてやらないライダーを多く生み出しているのです。
【 これからの課題 】
お蔭様で、先日参加した人は、予想以上にオートバイとの会話で多くの事を感じ学び取って戴けた様で、手取り足取り指導では決して得られない事と実感できたので、想定以上の成果を挙げられたと報告した次第です。
が、本当の課題はここからです。
オートバイの基本原理を知り、そのチェックに必要な走行パターンを知っている者であれば、安全を確保されたエリアであれば、他の人に原理と会話を伝えるのは難しい事ではありません。
大切な事は、イベントに参加できない人にどう伝えるか? どうすれば伝わるか? ですし、それが課題です。
【 セミナーとクリニック の 2本立てで 】
昨年(2018年)以降、公式Webサイトの “ オートバイの基本講座 ” で基本原理の記事掲載を増やし、今年から『 セミナー 』( 勉強・講習イベント )の開催を始めた事が、今回の 『 クリニック 』での理解と成果に繋がっていると確信しています。
ですから、全国の方々へ情報を届ける際にも “ 基本原理 ” を届ける『 セミナー 』と、走行チェック方法を届ける『 クリニック 』の2本立てを 公式Webサイトで進めていく考えです。
その為には、動画の採用も増やす事も有効だと考えていますし、関心や興味を持っている皆さんの意見や提案も募集していきたいと考えています。
オートバイの世界に多く存在する、基本原理を無視した思い違いや思い込み、神話や都市伝説など、数多くの事柄が抵抗勢力となって立ちはだかるでしょうが、障壁がある分だけ “ やりがい ” がありますし、GRA の特徴として認識されると考えています。
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■ 8月11日開催 『 ライディング・セッティング クリニック 』 イベントリポート
http://gra-npo.org/publicity/report/2019/20190811_rep.html